25歳の私へ。あの夜、検索履歴を消しながら泣いてたあなたへ

25歳の私へ。あの夜、検索履歴を消しながら泣いてたあなたへ

この日記を書き始めた日の自分の言葉を読み返して、コートも脱がないままテーブルに座っている。

検索履歴を消しながら泣いていたあの夜の私に、今の私が伝えられることはなんだろう。

女性用風俗の体験を経て、50回目の日記を書く。

目次

スマホの画面を暗くして、布団にもぐった夜のこと

この日記を書き始めて、どのくらい経っただろう。

最初の投稿日を確認しようとスマホをスクロールしたら、一番下に出てきた自分の言葉に、しばらく画面を見つめたまま動けなくなった。

誰にも触れられない生活が2年になった、って書いてたあの夜。日曜の23時、アラームをセットする指が重かった。

あれが、この日記のはじまりだった。

あのときの私に、今の私が何か言えるとしたら。

そう考え始めたら止まらなくなって、仕事から帰ってきてコートも脱がないまま、テーブルに座ってこれを書いている。

あの夜の私が、一番怖かったこと

検索履歴を消しながら泣いてたあの夜のことを、今でもたまに思い出す。

布団の中で、画面の明るさを最低まで下げて。

「女性用風俗」って打ち込むだけで、指が震えてた。

誰に見られるわけでもないのに、部屋の電気を消さないとその文字を打てなかった。

あのときの私が一番怖かったのは、バレることじゃなかった。

こんなことを検索している自分が、本当に存在しているということ。

「寂しいから」じゃ説明がつかなくて、もっと切実な、身体の奥から湧いてくるものに名前をつけた夜も、結局は同じだった。認めるのが怖い。怖いのに、検索する手は止められない。

あの矛盾のまま、何週間もぐるぐるしてた。

今の私が、あの頃の私に伝えたいこと

べつに、劇的に変わったわけじゃない。

朝起きて、満員電車に乗って、会社に行って、帰ってくる。

その繰り返しは今も同じ。貯金が増えたわけでもないし、彼氏ができたわけでもない。

でも、ひとつだけ違うことがある。

帰り道に、自分の顔が少しだけ柔らかくなってることに気づく日がある。

電車の窓に映った自分を見て、「あ、今日の私、ちょっとマシだな」って思える日がある。

それだけ。

たったそれだけのことが、あの頃の私にはなかった。

「情けない」の正体

「今日はどうされたいですか?」って聞かれて涙が出たのは、自分の望みを聞いてもらえたからだった。

それまで私は、自分が何を欲しがっているのかすら、ちゃんと見ようとしていなかったと思う。

  • 「情けない」
  • 「こんなことでしか満たされないなんて」
  • 「お金を払って人に触れてもらうなんて」

ずっとそう思ってた。女性用風俗を使うことが、自分のどこかを否定する行為みたいに感じてた。

でも今は、少し違う見え方をしている。

情けなかったのは、女風を使ったことじゃない。

自分が求めていることを、自分で否定し続けてたこと。欲しいものに「欲しい」って言えなかったこと。あれが一番苦しかった。

ふと、会社の後輩がこの前言ってた言葉を思い出す。

「疲れたときは甘いもの食べるに限りますよね」って、何の気なしに。あの子にとってはチョコレートが自分を回復させる手段で、誰もそれを否定しない。

私にとってのそれが、たまたまチョコレートじゃなかった。それだけのこと。

…と、今ならそう書ける。あの頃は絶対に無理だった。

数字で自分を追い詰めてた日

25歳、貯金73万、彼氏なし、最後のハグは1年8ヶ月前

あのとき、自分のスペックを数字で並べて、「こんな私が」って思ってた。

数字にすると、余計にみじめに見えた。わざとそうしてた部分もあったのかもしれない。自分を痛めつけるために。

今あの数字を見返しても、別に何も変わってないと言えば変わってない。貯金は少し減ったし、彼氏は相変わらずいない。

でも「最後のハグ」の欄は更新された。

お金を払った相手だと言われればそう。否定はしない。

でも、あの安心感は嘘じゃなかった。

あのとき身体の力が抜けていく感覚は、私の身体が確かに受け取ったものだ。

この日記を閉じるまえに

この日記は、最初から最後まで、きれいな結論なんて出ないまま続いてきた。

迷って、調べて、怖くなって、それでも予約して、泣いて、帰って、また迷って。

その繰り返しを、ただ書いてきただけ。

自分の身体と心にお金を使うということについて、私なりに考えた結果がここにある。

正解かどうかはわからない。たぶん一生わからない。

でも、あの夜の私に一つだけ言えるとしたら。

検索履歴、消さなくてよかったよ。

…いや、消していいんだけど。消したっていい。

恥ずかしいなら消せばいい。泣いたっていい。情けなくたっていい。

ただ、消したあとにまた検索バーを開いてしまう自分のことだけは、否定しないでほしい。

その指が止まらないのは、あなたがちゃんと生きてるからだと思うから。

この女風ブログに何度もたどり着いてしまうあなたも、きっと同じだと思う。

私と同じように、布団の中で画面を暗くして、ここを読んでいるのかもしれない。

大丈夫とは言えない。私だって今も、大丈夫かどうかわからないから。

でも、少なくとも、ひとりじゃないよ。

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