口コミ、料金、体験談。ブックマーク30件超え。
調べても調べても不安が消えない。
女性用風俗を使いたい気持ちはあるのに、一人で迷い続ける夜が続く。
欲しいのは情報じゃなくて「大丈夫だよ」のひと言。誰にも相談できないまま、また今夜もスマホを開く。
スマホの中に、答えはひとつもなかった
仕事帰り、電車の中でまたスマホを開いていた。
もう何回目かわからない。口コミサイト、体験談ブログ、比較記事、Q&A掲示板。
ブックマークのフォルダは「あとで読む」が30件を超えていて、もう何を読んで何を読んでいないかもわからなくなっている。
料金はだいたい把握した。コースの違いも、当日の持ち物も、ホテルのことも。
セラピストの選び方も、口コミの読み方も、一応は頭に入ってる。はず。
なのに、わからない。
何がわからないのか、それすらわからない。情報は増えたのに安心しない。むしろ調べるほど不安が増えてる気がする。
ブックマーク30件、読んでも消えない「もやもや」
ここ2週間くらい、毎晩ベッドの中で1時間以上は女風のことを調べている。
最初は知らないことだらけだったから、調べるたびに少しずつ霧が晴れるような感覚があった。料金を見て手が止まったあの日も、怖かったけど「知った」ことで少しだけ前に進めた気がした。
でも今は違う。
同じような記事を何度も読み返して、同じ不安を何度も確認している。
料金は2万前後。当日はシャワーを浴びる。セラピストとまずカウンセリングをする。うん、知ってる。もう知ってるのに、また検索してしまう。
昨日なんて、3週間前に読んだブログをまた最初から読み直していた。途中で「あ、これ読んだやつだ」と気づいて、そのまま閉じた。
閉じて、5分後にまた別のサイトを開いた。
何をしてるんだろう、私。
「大丈夫だよ」って、誰にも言ってもらえない
調べるのをやめられないのは、たぶん情報が足りないからじゃない。
背中を押してくれる人がいないからだ。
友達に相談できるような話じゃない。「ねえ、私、女性用風俗ってやつ使おうか迷ってるんだけど」なんて、口が裂けても言えない。言ったら最後、どう思われるか想像しただけで胃がきゅっとなる。
母親にも、職場の人にも、もちろん言えない。
Twitterで体験談を書いてる人の投稿を読むと、少しだけ救われる。「行ってよかった」「思ったより普通だった」。そういう言葉に何度もすがっている自覚はある。
でもそれは私に向けられた言葉じゃない。
私のことを何も知らない人が、画面の向こうで不特定多数に向けて書いたものだ。それを読んで安心しようとしてる自分が、ちょっと惨めだなと思う。
欲しいのは情報じゃなくて、「あなたは間違ってないよ」のひと言なんだと思う。
でもそれを言ってくれる相手がいないから、代わりに情報を集め続けている。
お風呂で考えてた、ぜんぜん関係ないこと
湯船に浸かっているとき、ふと小学生のころの遠足を思い出した。
前の日の夜、しおりを何度も何度も読み返して、持ち物を確認して、リュックに詰めて、出して、また詰めて。
お母さんに「もう寝なさい」って言われても寝られなかった。楽しみと不安が入り混じって、胸がどきどきしてた。
今の自分と似てるのかもしれない。
ただ、あの頃と決定的に違うのは、「楽しみだね」って言ってくれる人が隣にいたこと。
お母さんがリュックを一緒に確認してくれて、「大丈夫、忘れ物ないよ」って言ってくれた。
それだけで安心して眠れた。
今の私には、それがない。
リュックの中身を何度確認しても「大丈夫」と言ってくれる人がいないから、永遠に確認をやめられない。
お湯がぬるくなっていることに気づいて、慌てて追い焚きボタンを押した。
迷ってるのか、怖いのか、もうわからない
正直に書く。
たぶん私は、調べることで「まだ決めてない自分」を維持しようとしている。
予約ボタンを押したら、もう「そういうことをする人間」になってしまう。女性用風俗を使う女。お金を払って男の人に触れてもらう人。その事実から逃げられなくなる。
調べている間は、まだ「検討中」でいられる。何もしていない自分を保てる。
でもこの「検討中」の時間が、もう限界に近い気がする。
毎晩毎晩スマホを覗き込んで、同じことを調べて、同じところで手が止まって。朝になればまたいつも通り出社して、笑って、「週末なにしてた?」って聞かれたら「Netflix観てたー」って答える。
疲れた。
調べることに疲れたんじゃない。一人で迷い続けることに疲れた。
それでも、閉じられない
こんなに疲弊してるのに、今日もまたスマホを開いてしまうと思う。
勇気が出ないのは、情報が足りないからだと自分に言い聞かせて。本当は情報なんてもう十分すぎるほど持っているのに。
必要なのは情報じゃなくて、覚悟なんだろう。
それはわかってる。わかってるけど、覚悟ってどうやって作るんだろう。
布団の中でスマホの画面を暗くして、天井を見た。
明日こそ何か変わるかな。たぶん変わらない。でも、このまま同じ夜を繰り返すのも、もう嫌だ。
どうしよう。

